東京大学名誉教授 原島先生のお話しを聞いて来ました。
「コミュニケーション技術の進歩を100年単位で俯瞰する」と言う難しそうなタイトル。しかし内容は、これからの私達のヒントになる興味深いお話だと思ったので、お花とは関係ありませんがちょっとご紹介します。
18世紀から現代までに馬車は自動車になり、飛行機が飛ぶようになり、月に降り立った人類はスペースシャトルを飛ばしました。機関車の発明により鉄道が発達し、電車へ、通信技術発達で見ると手紙から電信、電波、今やインターネットの時代へと様々な技術発達が社会を作り上げてきました。
これらのめまぐるしく発達した技術はそれぞれに旬があり、衰退、または私達の生活に定着しました。
そして、実はそれらの技術発達は世界の覇権争いを背景にした必然でした。
例えば、陸の支配 により世界を制覇したモンゴル、オスマントルコ時代、海も支配する必要が出来、 航海術が発達してスペイン ポルトガル オランダ フランス イギリスの時代へ移り代わりました。産業革命の背景にあったのは帝国主義 。鉄道技術、通信技術が発達し、世界大戦は航空券宇宙技術を発達させ、宇宙開発の背景には東西冷戦の米ソ対立がありました。
今、時代はネットワークの支配 、情報技術が鍵を握ります。アメリカはネットワークにより世界の覇権を確保しようと、1993年代にすでにゴア副大統領が「情報スーパーハイウェイ構想」を打ち上げ、
1996 ジョセフ・ナイは「核の傘から情報の傘へ」と述べました。
その結果、アメリカは決定的にネットワークの勝者となり、その象徴にインターネットにおける共通語は英語です。かつて、海の時代を勝ち残ったイギリスに産業革命が起き、そしていま、ネットワーク革命の時代をアメリカがリードしているのです。
ベルリンの壁の崩壊1989の時は国境越えてテレビの映像が重要な役割を果たしてました。
チュニジアのジャスミン革命 でインターネットによるフェイスブックなどの情報が重要な役割を果たした事は有名な話ですね。
ITは今が旬の時代を迎えています。もう技術的な発達は成熟期を迎え、インターネットのインフラが整った今、これからの時代は発想力が鍵になるのです。例えば、市場調査から生まれる物より、感覚で生まれるものが技術を発展させる。iPadは市場調査から生まれたと言うより発想が素晴らしくてヒットしたと言えるでしょう。
残念ながらすっかり今度のITに乗り遅れた日本は戦後の技術力での成功体験が負の財産になっている。そんな厳しい話もありました。発想力が勝負のIT成熟期の今、まだ技術力で勝負しようと、出来ると妄想を抱いている人達がある、と。
しかし、実は日本人には元々素晴らしい発想力があるそうです。鎖国していた江戸時代に日本人が発想した数々の素晴らしい物があるそうですし、例えば楽しむ為の発明はすごい。例えばカラオケ!なんかも言われて見れば大発明ですよね!
以前安藤忠雄さんがこんな事をおっしゃっていました。
「好奇心を持たない者は死んでいるのと同じ」
発想力を磨くには意外にこんな事が重要かな、とも思った私でした。
※写真はリュウゼツラン テキーラの原料になる植物です。初島にて。
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